あなたもご存じかとは思いますが、既に施行されている”道路運送法の一部を改正する法律”(平成28年法律第100号)について今回は。

これは、軽井沢スキーバス事故がこの法改正の引き金となっているのは言うまでもないでしょう。

この事故から貸切バス事業者の選定作業とも思える法改正がされました。

 

全国約4,500者あると言われる貸切バス事業者ですが、この改正によって相当数が廃業を考慮されているかと思います。

ですが、いま一度ここで内容を把握してからでも遅くはないのでは?とも思うわけです。

 

ここでは、法改正内容を分かりやすく丁寧に説明していきます。

先ずは一読してください。

 

それでは確認していきましょう。

 

不適格者の再参入・処分逃れ防止

旅客事業であるからには、決して大げさではなく大切なお客様の命を預かる事業となるわけです。

そこを安易に考えている事業者が残念ながらゼロではありません。

その為に色々と変更がなされています。

欠格期間の延長

貸切バス事業を開始する際の要件に、欠格要件というものがあります。

・1年以上の懲役、禁錮の刑を終えて2年が経過していない

・バス事業の許可取消処分を受けてから2年が経過していない

等が主な内容です。

この欠格期間が5年に延長されました。

欠格事由の拡充

重大事故(死亡事故)等を引き起こした際、間違いなく監査が入ります。

ここで監査→即行政処分となることはありません。

ですが、行政処分の手続き中に処分逃れの為に自ら廃業し、再度新規許可をなんて考える人が過去にいたのでしょうか?

このような者も欠格事由に追加されました。

運行管理者の欠格期間の延長

事業において重要なポジションを占める運行管理者についても変更されました。

健康状態の把握・運行指示などの不適切な管理、はたまた日報の改ざんなどで稀に運行管理者資格者証の返納を命じられる者がいます。

今までこのような場合でも欠格期間が2年で再度運行管理者資格を取得することができました。

ですが、今後は返納後、欠格期間が5年に延長されています。

休廃業の事前届出制

今までは事業の休止・廃止は事業者の判断に任され、事後届出制となっていました。

ですが、処分逃れの為に敢えて廃止→新規許可申請は欠格事由には該当しませんでした。

これを防止する意味で休廃業の事前届出制となりました。

 

監査機能の増強・自主的改善の促進

それまでは適正化機関の制度が導入こそされていたものの、貸切バスには指定がなされていなかったのが実情です。

しかし、法令遵守・運転手の労働環境の改善など、貸切バス事業の適正化を進めることが強く求められるように年々なってきました。

これまでは国(国交省)の監査しかありませんでしたが、適正化機関を設けることで、それを補おうとなったわけです。

 

現在、地方運輸局の管轄区域ごとに適正化機関が指定されています。

この機関が巡回指導等の必要経費を計上する為、貸切バス事業者から毎年負担金を徴収されることとなりました。

負担金の額及び徴収方法

ここでは静岡県(一般社団法人中部貸切バス適正化センター)を例に説明させてもらいます。

尚、静岡・愛知・岐阜・三重・福井も同様です。

負担金の額

1営業所あたり 113,080円

車輌1台あたり 18,300円

あなたが10台保有していた場合、113,080円+18,300×10台=296,080円となります。

徴収方法

毎年2月1日時点での保有台数に応じて、負担金を毎年支払います。

ちなみに、年度途中で廃業されたりすると負担金を清算してもらえます。

 

罰則の強化

道路運送法をはじめとした各種法令に適合しない事業者を是正するため、安全確保命令を発出することとなっています。

これまでは、この命令に違反した法人に対し、100万円以下の罰金が科されてきました。

しかし、抑止効果が不十分と今回判断したのか、罰金額の上限が1億円に引き上げられています。

1億円の罰金って…。

 

事業許可の更新制

一度許可を取得すれば未来永劫有効だったのですが、5年ごとの更新制が導入されました。

この更新申請を審査する際の必要書類として”安全投資計画””事業収支見積書”というものが新しく規定されました。

ここでそれぞれを簡単に説明します。

安全投資計画

運転者や運行管理者などの体制構築、車両の新規取得、代替や経年劣化等に応じた整備、その他安全確保について必要な事項に関する計画。

事業収支見積書

安全投資計画の裏付けとなる収入と支出を記載するもの。

 

尚、安全投資計画・事業収支見積書は更新申請だけでなく、新規許可申請でも採用されています。

 

まとめ

あなたがここまで読んで頂いたなら、既に気付いたかもしれません。

これは貸切バス事業者をふるいにかける制度だということを。

 

ですが、何とかこのふるいに負けず頑張り続けてください。

必ず残った者勝ちとなる未来が待っているはずです。

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