突然ですが、あなたは巡回指導というものをご存じですか?

もしかするとあなたは「監査は知ってるけど巡回指導って?」と思われているかもしれません。

 

どちらにしても、本来なら日頃から各種帳票類の作成や、各種変更届の提出をキチンとしていれば全く問題の無いことでしょう。

しかし、あなたは日報の保存と点呼くらいしかしていないかもしれません。

下手をすると何を変更した場合に何の届出をすればいいかも分かっていないかもしれません。

 

ここでは、監査と巡回指導の違いをはじめ、日頃から用意しておきたい帳票類、巡回指導の重点項目などを分かりやすく丁寧に説明していきます。

先ずは一読してください。

これを読むことによって、あなたは日頃の業務に何が足りていないかが分かることをお約束します。

 

尚、こちらの記事をあわせて読むことをオススメします。

運送業の累積違反点数による行政処分について詳しく解説

運送業の監査|どこよりも分かりやすく解説

 

それでは確認していきましょう。

 

Contents

監査と巡回指導

まず監査と巡回指導は何が違うのでしょう?

簡単な表で確認してみましょう。

実施機関 行政処分 事前告知
監査 国土交通省(運輸局) 含む
巡回指導 適正化実施機関(トラック協会) 含まない(原則)

厳密に言えば適正化実施機関も国土交通省主導なんですけどね。

こう比較すると巡回指導の方がやさしい感じもします。

では巡回指導が来るのを分かっていながら無対策でも良いのでしょうか?

 

巡回指導でチェックする項目は37項目あると言われています。

これらの項目を全てチェックし、一定数の基準に満たしていない事業所は再指導が行われます。

場合によっては監査が入る場合もあり、最悪の事態としては行政処分を課されるケースもあります。

 

結局、日頃から巡回指導を意識した業務体制を取る必要があるわけなのです。

 

巡回指導確認項目

あなたは巡回指導の重要さを認識したはずです。

ですが、正直何をしたら良いのか分からない状態かと思います。

安心してください。

ここから巡回指導のチェック項目を説明していきます。

それぞれ黒字・青字赤字の項目は重要度を示しています。

  • 黒字:注意が必要
  • 青字:特に注意が必要
  • 赤字:絶対に対策が必要

とパチンコのカットイン文字みたいに分かりやすくしておきました。

事業計画等

主たる事務所及び営業所の名称、位置

認可時、届出時と変更があった場合は所定の手続きをしているか?

営業所に配置する事業用自動車の数

経営許可申請書等に記載された車両数と実車両数が一致しているか?

車庫の位置及び収容能力

変更があった場合、所定の変更手続きを取っているか?車庫飛ばし等をしていないか?

乗務員の休憩・睡眠施設の位置、収容能力

変更があった場合、所定の変更手続きを取っているか?

届出事項(役員等)

届出した役員と現在の役員に相違がないか?

自家用貨物自動車の違法な営業類似行為

白ナンバーのトラックを保有・傭車使用していないか?

名義貸し、事業の貸渡し

車両や名義を他人に利用させていないか?

 

帳票類の整備・報告等

事故記録の適正な記録・保存

事故記録簿が備え付けてあるか?

事故記録簿が3年間保存されているか?

自動車事故報告書の提出

重大事故が発生した場合、30日以内に支局へ提出しているか?

運転者台帳の適正な記入・保存

運転者台帳が全員分備え付けられているか?

必須9項目が漏れなく記入されているか?

  1. 作成年月日及び作成番号
  2. 事業者の氏名又は名称
  3. 運転者の氏名、生年月日
  4. 雇入れ年月日、運転者選任年月日
  5. 運転免許証(期限切れ等の確認)
  6. 事故の有無
  7. 運転者の健康状態(健康診断の受診日)
  8. 運転者の写真
  9. 適性診断の受診状況

車両台帳の整備、適正な記入

全車両の台帳又は車検証の写しが備え付けてあるか?

事業実績報告書・事業報告書の提出

事業実績報告書は1年間の実績を、毎年7月10日までに所轄地方運輸局長に提出しているか?

事業報告書は毎事業年度決算後100日以内までに所轄地方運輸局長に提出しているか?

 

運行管理等

運行管理規程

職務権限が明確化された運行管理規程が制定されているか?

運行管理者

配置車両数に応じて必要な選任者数の運行管理者を選任しているか?

運行管理者を変更した場合に変更届出書を、解任した場合は解任届出書を届け出ているか?

運行管理者研修

2年に1度の一般講習を受講しているか?

必要な員数の運転手

車両数に見合った運転者が確保されているか?

運行管理規程

運行管理についての指示命令系統が定められているか?

法改正等の内容を運行管理規程に反映させているか?

過労防止に配慮した勤務・乗務時間を定めた乗務割りの作成、休憩・睡眠時間のための時間が適正な管理

拘束時間
  • 1ヶ月の拘束時間(原則293時間、条件付きで最大320時間まで)を超えていないか?
  • 1日の最大拘束時間(16時間)は超えていないか?
  • 15時間を超える拘束時間が1週間のうち2回以内で行われているか?
休息期間
  • 8時間以上の休息が正しく取られているか?
  • 分割休息(1回4時間以上、かつ合計10時間以上)が適切に取られているか?
運転時間
  • 1日の運転時間は(2日平均)9時間以内か?
  • 連続運転時間(4時間以上)の違反はないか

過積載

運行管理者が積載重量を指示及び管理していないか?

点呼の実施及び記録保存

点呼を実施し記録保存をしているか?

アルコール検知器を使用しての点呼を実施しているか?

乗務員記録(運転日報)

法定項目を満たしている様式を使用しているか?

休憩・睡眠をした場合は、地点及び日時が記載されているか?

運行記録計(車両総重量8t以上又は最大積載量5t以上の車両)

運行管理者が乗務後のタコチャート等を見て連続運転、速度超過等がないか確認して運転者に指導しているか?

運行指示書

2泊3日等の運行の場合は運行指示書を作成して運転者に携行させているか?

安全教育

輸送に関する安全教育を計画的に実施しているか?

実施した安全教育を記録保存しているか?

 

特定乗務員に対する特別な指導

特定運転者に対する特別な指導の指針(国土交通省告示1366号)に基づき指導がされているか?

過去3年以内の運転記録証明をとり、事故歴を確認して、あった場合は特定診断を受けさせているか?

特定乗務員に対する特定診断

  • 初任運転者
  • 事故惹起者(事故を引き起こした運転者)
  • 高齢運転者(65歳以上)

にそれぞれ特定診断を受信させており、記録が保存されているか?

 

整備管理等

整備管理規程

整備管理規程が制定されているか?

整備管理者

車両数に応じた管理者が選任されているか?

解任・変更があった場合、適正に届出されているか?

整備管理者研修

地方運輸局が行う整備管理者の定期研修(2年毎に1回受講)を受講させているか?

日常点検基準

法令に基づく日常点検基準を作成し、1日1回その運行の開始前に点検を実施しているか?

点検整備記録簿等

法令に基づく定期点検基準が作成されているか?

定期点検整備記録簿に3か月及び12か月の記録を当該車両に備え置き、写し等を営業所に保管しているか?

点検整備記録簿が、1年間保存されているか?

 

労務関係等

就業規則

従業員が10名以上の事業所は所轄の労働基準監督署に届出ているか?

36協定

一定時間以上の労働をさせる場合、労使で書面による協定を締結し、所轄の労働基準監督署に届出しているか?

労働時間・休日出勤

36協定違反や連続出勤等違法性がなく就業規則に従い、適正に就労させているか?

健康診断

常時使用している運転者に対して、健康診断を1年に1回定期的に受診させ、運転者の健康状態を把握しているか?

労災保険・雇用保険

労災保険は、使用される労働者(アルバイト、パートを含む)は全て加入しているか?

雇用保険は、「1週間の所定労働時間が20時間以上あること」かつ 「31日以上引き続き雇用されることが見込まれること」に該当すれば加入しているか?

健康保険・厚生年金保険

  • 4ヶ月以内の季節的業務に使用される者
  • 臨時的事業の事業所に6ヶ月以内の期間使用される者

上記以外の従業員が全て加入しているか?

 

まとめ

本編に記載した項目は必ずチェックされるものと思っておいてもらいたいものです。

タイトルには37項目と記載しましたが、地域によって多少の誤差はあるみたいですけれども。

 

あなたは正直、これらを全て把握していなかったかと思います。

そしてキチンと対応できるものも多くはなかったのではないでしょうか?

 

するとあなたは「こんなの全部できている運送会社なんてないよ」とも思ったことでしょう。

あなたの思いは全くその通りで、これらを全部こなしている会社は皆無に等しいかもしれません。

 

そこであなたがどう思うかが重要となってきます。

「こんなの守ってる会社はないからウチもできない。」と黒いままでの営業はやめて欲しいのです。

 

私は正義を振りかざすつもりは毛頭ないと予め申しておきます。

25年もの間、運送業に従事していた経験から申し上げますと、これらを全てこなしていた会社はありませんでした。

しかし、問題なのは黒いままでの放置なのです。

 

黒いものを白にすることはできなくともグレーにはできるかと思います。

全てをキチンとこなしていくのは容易ではないことは重々承知です。

一つ一つで良いのであなたの会社が改善されるよう望んでおります。

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