あなたが運送業の今後を考えたときに、人手不足問題が思い浮かぶと思います。

実際に人手は慢性的に不足しており、高齢化と相まって益々深刻な状況になっていきます。

 

あなたの会社の平均年齢はどのくらいですか?

30代40代が大半なら、まだ安泰かと思います。

ですが、50代60代の方が多いとなると危険水域に差し掛かっているでしょう。

 

では、そういった現実をどう改善していくべきなのでしょう?

10年後はまだ大丈夫かもしれませんが、20年・30年後も事業を継続していくには人手不足問題をどう乗り切るべきなのでしょう?

 

まずは運送業界の現状を把握して傾向を掴み、それに対しての対策を一緒に考えていきましょう。

まずは一読してください。

あなたにとって有益な情報があることをお約束します。

 

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それでは確認していきましょう。

 

運送業の人手不足傾向

高齢化社会

まず、日本は世界で例を見ないほど高齢化が進んでおります。

 

 

それに伴い若者人口が減少しており、出生率も低下しています。

これは運送業界でも一緒で、ドライバーの高齢化が進み、若年層の業界離れが多いのも社会的影響が大きいかと思います。

 

物流業の年齢構成

次に近年の年齢構成を確認していきます。

 

 

ここでも高齢化が進んでおります。

40代以上のドライバー率が過半数を占めていることにも驚きです。

特筆すべきは20代の大型トラックドライバーは3%強しかいないという点でしょうか。

私の場合、21歳になった途端に試験場へ大型免許の一発試験を何度も受けに行ったものですが、今の若い方はあまり興味がないのかもしれませんね。

 

しかし、これが現実です。

大型ドライバーはもちろんのことですが、20代の4tドライバーもほとんど見かけなくなりました。

この年齢比率は、今後益々拡大していくことと思われます。

 

過酷な労働環境

たしかに楽な仕事ではないのが現実です。

思いつく限りで羅列してみます。

 

長時間労働

 

 

普通のサラリーマンであれば朝に出社して夕方に帰宅できる方もおられるかと思います。

それと比べて朝早く、夜遅いが当たり前の会社も多いでしょう。

これが長距離ドライバーになると更に顕著になり、36協定では追いつかない現実もお分かり頂けるかと思います。

納品先によっては順番取りをする為に早めの到着を余儀なくされる場合もあり、待機時間も常に休める状況ではないといった場合も多いことでしょう。

 

業務内容

手積み・手降ろしが基本という仕事が多いかと思います。

それに加え、納品先によっては付加作業として仕分けまでさせたり、フォークリフトの運転までさせる会社もあります。

運転するだけがドライバーの仕事ではないにしても、サービス過多を強いられがちです。

 

安い賃金

 

あなたは「うちはちゃんとした給料払ってる!」と思うかもしれませんが、あくまで全体の統計です。

一般的に他業種と比較すると賃金は決して良いとは言えないかもしれません。

過酷な労働環境の割にと考えると尚更かもしれません。

 

その他の要因

若者の車離れ

新成人を対象にした免許取得者に免許の種類を確認すると、全体を100とした場合における男性のオートマ限定免許所持者は58%という数字が出ています。

これが都心部だとオートマ取得率が更に高くなる傾向にあります。

実際、20代の若者の意見を聞くと、「ミッションの車に乗る機会がない」「車はあくまで移動手段」「車に興味がない」と言っています。

 

イメージの悪さ

一部が全てとは言いませんが、どうしても世間一般からのイメージは、どちらかというと良くないのかもしれません。

  • 3K(キツイ・汚い・危険)
  • ドライバーのガラが悪い・怖い
  • 運転マナーが悪い

こういった意見が多数かと思います。

 

運送業の人手不足対策

人手不足の傾向は掴めました。

それに対する対策はどういったものが考えられるでしょう?

女性ドライバーの採用

国土交通省は運送業会の人手不足を解消する為に女性ドライバーの積極的な採用を促しております。

女性トラックドライバーを”トラガール”と呼ぶそうですが、女性阪神ファンのようなネーミングですね。

 

 

女性トラックドライバーは全ドライバーとの比率で僅か2%しかいません。

しかし、意外にも大型免許所持者は多く、これを中型免許(4tトラックが運転できる)所持者と合わせれば、人材確保という視点で見れば、必然的に視野にいれていくべきではないでしょうか?

そこで女性ドライバーを採用するメリットとデメリットを考えていきましょう。

メリット

人材不足解消

これは言うまでもないでしょう。

何より、一人女性がいると次の女性に繋がる可能性が非常に高くなりますよね。

男性だけの職場と、女性も働いている職場であれば、後者の方がより人材は集まりやすいです。

 

イメージ向上

男女雇用機会均等が叫ばれて久しいですが、どうしても運送業は男性のイメージが強いかと思います。

そんな中、女性を積極的に採用していれば、安全管理やシッカリと教育が行き届いている等、多少なりとも企業イメージは良くないでしょうか?

また、荷主をはじめとする積み地・降ろし地でも、引っ張りダコの女性ドライバーは実際に多いです。

基本的に男は皆スケベということなのでしょうか?

 

職場の雰囲気が良くなる

主観ですが、女性ドライバーがいると、ドライバー同士が仲良くなる傾向が見られます。

分からない事や出来ない事を、優しく教えたり手伝ってあげる仲間が増えていきます。

これは、社内だけでなく、積み地・降ろし地でも勝手に手伝ってくれる人が多いのも事実です。

やはり男は皆スケベということなのでしょう。

 

デメリット

職場環境の改善

トイレ一つ取っても女性用トイレを設置する必要が出てくるでしょう。

それ以外にも女性の視点に立った環境を整える必要があります。

 

能力に限界がある

どうしても女性ではできない仕事内容もあるでしょう。

あなたの職場がパレット物ばかりの仕事なら問題ないのでしょうが、そうでなければ難しい面もあるかと思います。

そうでなければ、女性が続けられる仕事内容を模索する必要があります。

 

恋愛問題

実はこの問題が一番大きいかと個人的に思っています。

くっついたり離れたりを繰り返す程度であれば、まだ問題ないでしょう。

酷くなると、三角関係を患い社内で奪い合いになり、最後は誰かが辞める事態になったのを見たことがあります。

もっと酷いのは、妻子あるドライバーと不倫問題に発展するのを横目でみると、色々な覚悟が必要かとも思います。

親密なコミュニケーションも加減が難しいものですね。

 

その他にも様々なメリット・デメリットはあるでしょうが、あなたの職場環境に応じて、女性ドライバーを受け入れる態勢が整っているならば積極的に採用して頂きたいです。

 

若手ドライバーの採用

若者の車離れに拍車をかけた中型免許制度。

結果として20代ドライバーの減少は年々拍車をかけ、遂には業界内年齢比率は20%を切っている現状です。

「ゆとりだから」と一括りに考える世の風潮もいかがなものでしょう?

我々、団塊世代ジュニアも昔は”新人類”などと揶揄されましたよね、一瞬だったかもしれませんが。

若者の気持ちに寄り添った考えを改めて持つ必要が出てきました。

では、どう接していけば良いのでしょうか?

 

決めつけない

大前提として、「ゆとりだから」という言葉が真っ先に思い浮かべがちですが、全てにあてはまるという考えを捨てましょう。

あなたは若者の気持ちを理解する心を持ち、人として認め、身内のように育てる気概が必要です。

 

対話

ミスを起こしても頭ごなしに怒ってはいけません。

「どうしたの?」「次に同じミスを起こさない為にどうすればいいのかな?」等、まずは話しあいましょう。

酷い事例として、ミスに対して怒鳴りつけたら「それパワハラです。」と言い放ったなんて話を聞いたことがあります。

 

比較しない

運送会社の社長ともなると、叩き上げの方も多いかと思います。

そうすると「俺が若い頃は…。」なんていう話をしがちですが、そんなものは求めていないし、聞きたくもありません。

仕事に関しても「みんなやってるから」等と言いがちですが、比較するような発言は控えるようにしましょう。

徐々に自信を持たせることが必要です。

 

その他にも色々ありますが、最初のうちは取扱いに神経をすり減らすかもしれません。

しかし、育っていけば頼もしい戦力になることも否めません。

根気よく育てていくべきでしょう。

 

環境の改善

人材が集まってもキチンとした労働環境が整っていなければ、直ぐに辞めてしまう可能性が高くなります。

絶対に整備しなければいけない点、できれば整備していきたい点を考えてみましょう。

必須要件

以下の要件は必ず実践していかなければならない要件です。

福利厚生

各種保険、年金は当然ですが加入しましょう。

特に若者に関してですが、年金支払い率が非常に低いのは有名な話ですが、”払いたくても払えない”のが現状です。

現在の若い人は、全体的に安定志向で、できることなら定年まで働ける職に就きたいという意見が多いです。

年金についても「払えるなら払いたいけど、払うお金がない。」と口にします。

最低限の福利厚生は充実させるべきでしょう。

 

経営の透明性

あなたは給料明細の説明ができますか?

ドライバーは何をどうしたらその給料になるのか納得しなければ、すぐに辞めて他社へ転職してしまいます。

それは当然のことで、少しでも高い給料を常に求めているからです。

また、定期的な経営状況の報告も良いかと思います。

「うちの会社は成長しているんだ。」と実感できればドライバーも更に頑張って、会社を大きくしようという一体感が生まれるでしょう。

そのようにグレーな部分はできる限り排除していきましょう。

 

清潔感

世間のイメージとしての運送業は3Kであることを確認しておく必要があります。

どこまでの清潔感が必要かは一概には言えません。

最低でも制服を貸与するくらいはしておくべきでしょう。

 

努力義務

今はできなくとも、今後取り入れて欲しい内容です。

3PLの推進

3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)、簡単に言えばトラック輸送にとどまることなく、物流業全体に関わることです、

身近な例で言えば、倉庫を持ち保管業をすれば入出庫まで必要となりますよね。

更に進めるならば、商品の加工・梱包等も手掛けていけば尚良しかと思います。

 

先程も述べましたが、若い人は安定志向で長く勤めたいという潜在的な欲求を持っています。

そして、トラックを乗っていれば免許停止になることもあるでしょう。

そういった受け皿にもなりますし、売り上げにも繋がります。

機会があるならば一度検討してみてはいかがでしょう?

 

労働環境

せっかくドライバーを採用しても、直ぐに壊れるようなトラックだと嫌気がさしてしまいます。

かといって、新車ばかりを揃えるのも難しいのは重々承知です。

せめて、普通に乗れるトラックを揃えておきたいところです。

 

また、定期的な休息が必要なのは言うまでもありません。

その他、運行管理はできる限り無理のない工夫が必要です。

 

それら以外にも取り入れていきたいことは色々とあるでしょう。

あなたの環境にも依存する部分があるので、できる限り努力していきましょう。

 

採用を工夫する

あなたの会社は「来る者拒まず、去る者追わず」という体質だったりしませんか?

積極的に人材を確保するなら工夫は必要です。

ハローワークのみに頼らない

あなたは求人媒体としてハローワークだけに頼っていませんか?

昨今、お歳を召したドライバーが、目を細めながらスマホで馬券を買う姿を何度か目撃しています。

やはり、スマホの普及率を考えると求人募集をするのもスマホに対応させる必要があるでしょう。

今ではハローワークもスマホで閲覧できますが、その他の求人媒体も視野に入れるべきではないでしょうか。

 

ドライバーの紹介

求人募集を見てくるよりも、比較的質が高いドライバーが多くなりやすいドライバーからの紹介。

紹介する側も変な人間を紹介できないという想いもあり、紹介される側としても迷惑をかけられないという想いがやはり強いからだと思います。

本当に人手が足りなかったら、従業員ドライバーに先ずは声をかけるべきかと思います。

紹介で入社したドライバーが、3か月など期間を決めて試用期間が終えたら、紹介した人間に報酬を渡す等の工夫をすれば、皆必死になって協力してくれるでしょう。

 

 

まとめ

あなたが運送業に従事しているなら、今後必ず人手不足問題と直面することになるでしょう。

それを黙ってみているだけでは淘汰されていくだけに終わってしまいます。

 

あなたが、女性を積極的に採用していこうとするのも良いことでしょう。

はたまた、若い人を今後増やしていきたいと思うのも良いことでしょう。

結局、あなたがどれだけドライバーを大切にするか、この一点につきると思います。

 

それぞれのドライバーに人生があり、生活がかかっています。

ドライバーを歯車の一つ程度にしか思っていない会社に将来はありません。

会社と共に成長していく仲間という認識を持って接することが必要となります。

 

それらを踏まえ、願わくばあなたの会社の将来が、人手不足で困ることがありませんように。

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