先日、ある質問を受けました。

その内容とは「レンタカー事業を始める際、中古車を用いると古物商許可って必要なの?」というものでした。

私は即答で「要らないでしょ?」と返したのですが、心の奥底に疑問も生じました。

 

先ず、レンタカー許可を取得する際の要件として、”中古車を使用する際は古物商許可を取得する必要がある”などとは定められていません。

しかし、レンタカーの許可は運輸局(国土交通省)管轄であり、古物商の許可は都道府県公安委員会管轄という、いわゆる縦割り行政の歪みがあったりもします。

 

今回はその部分に焦点をあてて、どこよりも分かりやすく丁寧に説明していきます。

先ずは一読してください。

あなたが中古車を用いてレンタカー事業を始めようとする際に一つの指針となることをお約束します。

 

それでは確認していきましょう。

 

古物営業法、古物営業法施行規則を読み解く

最初に古物商を始める場合の基準となる用語を法律から理解してみましょう。

古物

そもそも古物とはなんでしょう?

(定義)
古物営業法:第二条 この法律において「古物」とは、一度使用された物品(鑑賞的美術品及び商品券、乗車券、郵便切手その他政令で定めるこれらに類する証票その他の物を含み、大型機械類(船舶、航空機、工作機械その他これらに類する物をいう。)で政令で定めるものを除く。以下同じ。)若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう。

 

(古物の区分)
古物営業法施行規則:第二条 法第五条第一項第三号の国家公安委員会規則で定める区分は、次のとおりとする。
一 美術品類(書画、彫刻、工芸品等)
二 衣類(和服類、洋服類、その他の衣料品)
三 時計・宝飾品類(時計、眼鏡、宝石類、装身具類、貴金属類等)
四 自動車(その部分品を含む。)
五以降省略

 

特に説明も不要かと思いますが、世間一般で言われる中古車は古物に該当すると判断することができますね。

古物営業

じゃあ古物営業とは古物をどう扱うことを指すのでしょうか?

古物営業法第二条2:この法律において「古物営業」とは、次に掲げる営業をいう。
一 古物を売買し、若しくは交換し、又は委託を受けて売買し、若しくは交換する営業であつて、古物を売却すること又は自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受けることのみを行うもの以外のもの

 

この条文の”古物を交換する営業”というのがレンタカー事業に該当するのか?が問題になるわけですね。

ここでは、”顧客に貸与し又は顧客から返還を受けること”をこの場合は指すとされています。

つまり法律の条文上では「古物(中古車)を顧客に貸与し、顧客から返還を受ける事業」となるので、レンタカー事業で中古車を使用する場合は古物商許可は必要と解釈されるわけですね。

 

古物商許可が不要なケースとは?

法律の条文ではレンタカー事業をする際、中古車を用いる場合は古物商許可が必要と判断できます。

では、レンタカー事業=古物商許可が必須か?となるとそれは飛躍しすぎでしょう。

古物商許可が不要なケースを想定してみましょう。

新車

言うまでもなく、古物ではないので古物商許可は取得する必要はありません。

中古車

全ての中古車が古物商の対象かというと、実際はそうではありません。

あなたは「じゃあどんな中古車だったら要らないんだよ!」と思ったことでしょう。

それは自己所有である中古車であれば古物商許可は取得する必要がありません。

 

”古物の買い取りをせずに古物の売却(レンタルを含む)だけをする営業は古物営業に該当しない”と解釈されています。

つまり自分で使用する為に購入した中古車を後にレンタカーとして使用する行為は古物営業に該当しないのですね。

この部分の解釈については県警の生活保安課にて確認済みですので間違いないでしょう。

 

購入時の目的意思の問題?

例えばあなたが自家用車にすることを目的として中古車を購入し、なんらかの理由があって後にレンタカーとして使用するのであれば古物商許可は不要だと先程述べました。

それはあなたの購入時の目的意思は他人には判断ができないからです。

 

そこで、仮に中古車を3台まとめて購入し、上記の理屈が通用するのでしょうか?

これは外形的にも無理が生じるかと思います。

あなたは「複数台所有する金持ちだっておるやろ!」と言うかもしれません。

はたまた「本気で自家用車につもりやったけど気が変わってレンタカーにした。」と言うかもしれません。

ですが、私には何台までなら大丈夫とは言えませんので、その場の判断になるのでしょうね。

 

罰則

ちなみに古物商許可を取得しないで古物商を行う、いわゆる無許可営業についての罰則は”三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。”と定められています。

いやいや、結構な重罪の部類に属しますよ。

 

ですが、私の想像力が欠如している為か「レンタカーに中古車を使用しているにも関わらず古物商許可を取得していないだろ!」と指摘されるケースってどんな場合なのでしょう?

一晩考えてみたのですが、どうにも想像できません。

実際にそのようなケースでの摘発が過去にあったのでしょうか?

ご存じの方がいらっしゃいましたら是非ご教授願いたく思います。

 

まとめ

中古車販売業の方でレンタカー事業を始めようという方は既に古物商許可は取得しているので問題ないでしょう。

若しくは自家用車をレンタカーにと検討されている方も同様に問題ないでしょう。

ここで気をつけるべきはレンタカー事業を始めるに際し、中古車を複数台購入する場合です。

 

貸し出す目的意思をもって複数台の中古車購入という時点で古物営業法の”古物営業”に該当してしまいます。

教科書通りの言い回しで心苦しいのですが、無許可営業における罰則も定められています。

 

ですが、本丸であるレンタカー許可の申請要件には古物商の許可証添付は求められていません。

縦割り行政における矛盾点が垣間見えますね。

 

コンプライアンスという言葉が声高に叫ばれる昨今、古物商許可を取得された方が良いのでしょう。

全てはあなたの意識にお任せ致します。

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