突然ですが、あなたが運送業に携わっているのなら”違反点数”や”行政処分”といった言葉を耳にしたことはありませんか?

自動車の運転免許と同じで、運送事業者も点数制度というものが存在するのです。

この点数が一定の条件で累積加算されると、行政処分が下されます。

具体的には一定期間の車両停止や事業停止、最悪の場合は運送業の許可取り消しになる場合もあります。

あなたが耳にする「ナンバープレートを持っていかれる」というのはこれを指すのです。

 

では、どうなると点数は加算され、行政処分をくだされるのでしょう?

トラックで事故を起こしたら即何点と加算されていくのでしょうか?

何点累積すると車両停止処分がくだされるのでしょう?

 

ここでは運送業における行政処分について、できる限り詳しく丁寧に分かりやすく説明していきます。

これを読むことで、行政処分の仕組みが分かるだけでなく、行政処分を受けないようにする為に日頃から何をすべきかが分かることをお約束します。

まずは一度読んでみてください。

 

尚、コチラも合わせて読むことで、より一層理解が深まります。

運送業の監査|どこよりも分かりやすく解説

運送業の実務 | 巡回指導37項目完全ガイド

 

それでは確認していきましょう。

 

点数制度

点数制度には種類があります。

処分日車数制度

違反行為があると、その違反内容により処分の軽重(以下、基準日車と呼びます)が変わってきます。

例えば、営業所と車庫の距離が離れ過ぎているといった場合は基準日車は20日車と定められています。

20日車とはトラック1台を20日間稼働させることができないということですから、事業者にとってみると痛手ですよね。

 

ちなみにトラック1台の停止期間は最大6か月間となっております。

そこで、鋭いあなたは「例えば360日車とかになったらどうするの?」と思ったことでしょう。

極端な例ですが、180日車×2台や60日車×6台でも360日車となってしまうので、事業者の所有台数に応じて定められています。

 

 

例:所有台数15台の事業所で60日車の処分=30日車×2台となりますね。

 

違反点数制度

違反点数については処分日車数10日=1点と計算されます。

この点数は、管轄する地方運輸局においてキッチリ管理されています。

違反点数が累積して一定数に達すると、車両停止や事業停止、最悪の場合は一般貨物自動車運送事業の許可取り消し処分まであります。

 

しかし、自動車運転免許と一緒で一定期間を経過すると違反点数はリセットされます。

そして、基本的には3年間が累計機関となっておりますが、違反点数を付されて3年間付加されなければ0点から再スタートとなります。

更に3年間の累計機関は特定の場合は2年間に短縮されます。

  • 行政処分を受けた日より以前の2年間で行政処分を受けていない
  • 行政処分を受けた時点でGマークを取得している

等が2年間に短縮される要件となります。

 

ネガティブ情報

国土交通省のホームページにおいて、行政処分情報が公開されています。

違反点数が20点を超えると、ここに会社名等が掲載されてしまいます。

 

行政処分

全ての行政処分は監査を経て行われます。

監査について詳しく説明したページはこちら

自動車等の使用停止処分

監査において違反が認められた場合に、違反内容によって基準日車が定められていることは先述しました。

これが、初違反に対して再度の違反があると基準日車は2倍付加されてしまいます。

例えば、休憩施設の整備違反において初違反であれば30日車ですが、整備違反のまま放置していたりすると、再違反として60日車が更に付加されます。

具体的な使用停止措置とは前後ナンバープレートを外し、車検証と一緒に運輸支局へ返納します。

 

事業停止処分

色々なケースがありますので、それぞれ確認していきましょう。

累積違反点数による事業停止

①累積違反点数が30点以下の事業者について270日車以上の処分日車数を付された場合

②累積違反点数が31点以上の事業者について180日車以上の処分日車数を付された場合

③累積違反点数が51点以上となった場合

上記の3点のどれかを満たしてしまった場合は事業停止処分を受けます。

具体的な処分日数については下記の表を参照してください。

 

 

基準日車とは関係なく30日間の事業停止

  1. ドライバーの勤務時間・乗務時間が著しく遵守されていない場合
  2. 全運転者に対して点呼を全く実施していない場合
  3. 定期点検整備を全く実施していない場合
  4. 整備管理者が全く不在(選任なし)の場合
  5. 運行管理者が全く不在(選任なし)の場合
  6. 名義を他人に利用させていた場合
  7. 事業の貸渡し等を行っていた場合
  8. 立入検査(監査等)を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述を行った場合

上記8種類に関しては累積違反点数が仮に0点でも事業30日間の事業停止命令がくだされます。

 

もちろん事業停止処分を受けたらイコール車両停止処分にも繋がります。

原則として全車両のナンバープレートと車検証の返納もしなければなりません。

 

事業停止期間に付加される日数

下記の違反行為があった場合、それぞれの日数が処分日車数に付加され事業停止の合計期間となります。

14日間
  • 酒酔い運転
  • 酒気帯び運転
  • 薬物等使用運転

上記違反行為をおこなった場合に、事業者が命じていた、または容認していた場合。

 

7日間又は3日間
  • 過労運転
  • 無免許運転
  • 大型自動車等無資格運転
  • 過積載運行
  • 最高速度違反行為

上記違反行為をおこなった場合に、事業者が命じていた、または容認していた場合。

  • 酒酔い運転
  • 酒気帯び運転
  • 薬物等使用運転
  • 救護義務違反

上記違反行為に係る指導及び監督を明らかに実施していない場合。

 

許可の取消処分

一番重い行政処分内容は許可取り消し処分となります。

過去2年間で4度目の事業停止処分を受ける

過去2年間に3回の事業停止処分を受けており①~③のいずれかの事業停止処分を受ける場合

①累積違反点数が30点以下の事業者について270日車以上の処分日車数を付された場合

②累積違反点数が31点以上の事業者について180日車以上の処分日車数を付された場合

③累積違反点数が51点以上となった場合

よく”2年間で4度目の事業停止処分を受けると許可の取消処分”と言われるのはこの場合を指します。

 

累積違反点数が81点以上

そのままですね。

過去3年間で81点以上の違反点数が課されたら取消処分となってしまいます。

 

命令違反

車両停止・事業停止等の命令に背いた場合、最悪は許可取り消し処分を受けることがあります。

また、事業計画命令や安全管理命令等に従わないで事業停止処分を受けた事業者が、過去3年間で同一の命令違反を起こすと許可取消処分を受けます。

 

同一の事業停止処分を過去3年で2度受けた場合

過去3年間で事業停止処分を受け、再度事業停止処分を受ける内容が下記と同じであった場合は許可取消処分となります。

  1. ドライバーの勤務時間・乗務時間が著しく遵守されていない場合
  2. 全運転者に対して点呼を全く実施していない場合
  3. 定期点検整備を全く実施していない場合
  4. 整備管理者が全く不在(選任なし)の場合
  5. 運行管理者が全く不在(選任なし)の場合
  6. 名義を他人に利用させていた場合
  7. 事業の貸渡し等を行っていた場合
  8. 立入検査(監査等)を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述を行った場合

即30日の事業停止処分となる8つの処分ですね。

 

旅客運送の継続

有償(お金をもらって)にて旅客運送を行い、反復的・計画的と認められ車両停止処分を過去3年間で2度受けると許可取消処分となります。

 

運輸開始期限違反

一般貨物自動車運送事業の許可を受けてから1年以内に事業を開始しなければなりません。

運輸の開始を行わなと行政処分を受けてしまうのですが、処分後も開始しないと許可取消処分となります。

 

所在不明

なかなか考えにくいのですが、所在不明事業者であって、相当の期間事業を行っていないと認められる場合も許可取消処分となります。

 

欠格事由に該当した場合

一般貨物自動車運送事業の許可要件であった欠格事由に該当してしまった場合は許可取消処分となります。

  • 一年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
  • 一般貨物自動車運送事業又は特定貨物自動車運送事業の許可の取消しを受け、その取消しの日から二年を経過しない者

等がありましたね。

 

まとめ

行政処分の中で最も重い取消処分は絶対に避けたいものです。

その為には事業停止・車両停止処分を受けないようにしなければなりません。

その為には違反点数を累積させてはならないでしょう。

その為には監査がないような状態にしておかなければなりません。

営業所でいえば各種帳票類の整備、車両で言えば違反・事故を引き起こさない工夫が必要です。

 

あなたがすべき事は多忙を極めるでしょう。

日々の業務に加え、各種台帳の整備、日々の点呼、定期的な安全講習の実施等、気が遠くなるのも無理はないかもしれません。

 

すると、あなたは「これくらいは周りもやってないだろうし、大丈夫だろう」と楽をしたくなる気持ちが芽生えるかもしれません。

気持ちは分かりますが、本当に大丈夫でしょうか?

監査があってもビクビクしないでいられるでしょうか?

 

やはり、出来ることは全てやっておいたほうが良いのは言うまでもありません。

それに、あなた一人で背負いこまず、皆で取り組むべきでしょう。

昨今では、専門家が協力してくれます。

絶対に行政処分を受けない体制を作っておきましょう。

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