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監査・巡回指導対策 | 揃えておくべき帳票類完全ガイド

 

あなたはきっと日々の業務に追われていることと思います。

運送業の事務所内作業とはやるべきことが多いからです。

 

そのやるべきことの一つに帳票類の整備があります。

日々更新していくものや、事務所掲示するもの、備え付けておかなければならないもの等、多岐に渡ります。

 

あなたは「うちはバッチリ」と思われているかもしれませんが、本当に大丈夫ですか?

自信がある無しに関わらず、ここでは揃えておくべき帳票類を説明していきます。

先ずは一読してください。

これを読むことであなたの会社に不足している帳票類がチェックできることをお約束します。

 

それでは確認していきましょう。

 

Contents

事業計画内容

事業計画とは言っても、お金を借りる際に提出する事業計画書とかではありません。

事業計画と聞けば大げさに感じるかもしれませんが、あなたの会社が起業した際に提出した会社の概要部分を指します。

営業所や車庫の住所をはじめ、車両数等を明確にしておく必要があるのです。

認可申請書

  • 営業所
  • 車庫
  • 休憩・睡眠施設

これらの位置を定めて届け出た書類です。

変更届出書

先程の認可申請書に変更がある場合に提出している書類です。

車庫の位置が変わった等の場合は、これを届け出ているはずです。

また、車両の増減があった場合は届け出ているはずなので、それらも含みます。

役員変更届

あなたの会社が法人であり、役員に変更があった場合は届け出ておく必要があるのです。

それぞれの変更届はモチロン変更が無ければ不要となります。

法定届出・備え付けの帳票

あなたが当然のように毎日チェックしている帳票などを説明していきます。

就業規則

あなたの会社での従業員の為のルールブックみたいなものですね。

これに関しては殆どの会社で作成されてるかと思いますが、万が一作成されていない場合は早めに作成することをオススメします。

運行管理・整備管理規定

これは文字通り、運行管理・整備管理に関する規定を定めておく必要があります。

しかし、1から作るとなるとかなり大変な作業だと思います。

運送約款のように標準的なものがあるのでソレを使用しても問題はありません。

運 行 管 理 規 程

整 備 管 理 規 程

注意すべきは、全ての運送会社に当てはまる内容ではないので、あなたの会社用に加筆・修正をしておくべきでしょう。

36協定

殆どの運送会社は労働基準監督署へ36協定書を提出されていることと思います。

これも備え付ける必要があります。

運転者台帳

意外とキチンと作られていないのではないでしょうか?

運転手の履歴書に似てるからと履歴書を運転者台帳代わりに使用などしないでくださいね。

運転手の氏名・生年月日をはじめ、所持免許の種別や健康状態等を記入しておく必要があり、顔写真まで本来は貼り付けしておきます。

就業期間はモチロン、退職後3年間の保存義務もあるので注意が必要です。

点呼記録簿

コレに関しては言うことは無いかと思います。

点呼簿をつけていない会社を逆に見たことがないからです。

逆を言えば、点呼簿未記入等の場合は巡回指導から監査にというパターンもあり得るからです。

出勤簿

ごく一般的なもので構いません。

出勤時刻・退社時刻を個別に毎月表にしておいてください。

タイムカードを用いて、それを代わりとしている会社もあるかと思いますが、できるならキチンとした出勤簿を作成しておいた方ば無難かと思います。

適性診断受診結果表

これは

  • 初任運転者(新しく雇用した者)
  • 事故惹起運転者(事故を起こした者)
  • 高齢運転者(65才以上)

を対象として、それぞれの診断を受けさせる必要があります。

その記録を保存しておくようにしましょう。

健康診断結果・記録簿

実は運送業で健康診断って

  1. 雇い入れ時
  2. 雇い入れ後定期的
  3. 特定業務従事者(深夜業など)

と受診させる必要があるのです。

トラック協会に加入していれば毎年受診機会があるかと思うので、是非受診させてください。

それらの記録も保管しておきましょう。

運転手への指導教育計画表・記録簿

一般的な指導及び監督の指針”というようなマニュアルがあります。

これは今年項目が1つ増え、全12項目あります。

この教育を毎月実施し、記録しているかが問われます。

たしかにあなたの会社でも運転手全員を毎月集めての教育は難しいことでしょう。

何かしらの工夫が必要となりそうです。

自動車事故報告書

重大事故があった場合は、自動車事故報告書を運輸支局長を経由して国土交通大臣に提出しなければなりません。

事故が無いに越したことはないのですが、もし提出されていたら管理しておいてください。

運転日報

コレも言うことはないかと思います。

点呼簿同様、書いてない会社を見たことがありません。

しつこいようですが、点呼簿同様に重要項目ですので、日報の管理ができていないなんてことは絶対に避けてください。

 

運行・整備管理者選任

運行管理者・整備管理者とも選任したら届け出る必要があります。

これは変更した場合も同様に届出が必要です。

運行管理体制組織図

漢字ばかりで少し仰々しい感じもしますね。

代表を頂点とした、あなたの会社の運行管理に関する組織図を作成しておく必要があります。

運行・整備管理者研修手帳

運行管理者・整備管理者ともに2年に1度の研修を受ける必要があります。

あなたの会社に配車マンが1人しかおらず、下手をすると配車マンがいないと仕事が回らないなんて状況かもしれません。

ですが、これはキチンと受講させてもらいたいものです。

運行指示書

2泊3日以上の運行をさせるようば場合には運行指示書を作成し、ドライバーの1部を携行させて1部を控えにする必要があります。

あなたはあまり作成する機会がないかもしれませんが、運行上必要な場合は必ず作成しておきましょう。

車両台帳

これはわざわざ作成する必要はありません。

あなたの会社で保有するトラックの車検証の控えを綴っておけば、それが代わりとなります。

事故記録簿

あまり起きて欲しくないのですが、事故は業務上つきものです。

その際、事故報告書を記入させることが殆どかと思います。

これは貨物自動車運送事業輸送安全規則9条の2に必要項目が記されています。

それを元にキチンとした事故報告書を作成し保存しておけば良いでしょう。

日常点検表

これはトラックに関する点検表となります。

以前は、運転日報の裏面に日常点検表の記載ができるようになっているものがポピュラーでしたね。

デジタコ導入が増えてきて、現在はどうなっているのでしょう?

当然、記録・保存義務があるものです。

運行記録計の記録

平成29年3月31日以降、運行記録計(タコグラフ)の装着義務が拡大しましたね。

・車両総重量7トン以上

・最大積載量4トン以上

このどちらかに当てはまるとタコグラフの装着が義務付けされます。

もし、ご存じでなかった場合は早急な対応が必要となります。

定期点検記録簿

3か月・12か月毎に定期点検を行い、記録することを求められています。

あなたは「そんなにマメにできないよ」と思うかもしれません。

はたまた「いちいち修理工場まで行ってる時間がない」とも思うかもしれません。

もちろん自主点検でも構わないので、記録簿の記入・保管だけは何とかして頂きたいと思います。

経理関係

あまり経理関係の帳票を監査や、特に巡回指導で見られることは多くはないかと思います。

ですが、一応巡回指導時のチェック項目に入っている以上は無視するわけにはいかないでしょう。

あなたは「税理士に任せてあるから」と言うのであれば、確認だけはしておいてください。

総勘定元帳

あなたの会社の全ての取引を記載した帳簿ですね。

今では手書きの帳簿を付ける会社も減りました。

固定資産台帳

あなたは「うちは全部賃借だから」と言うかもしれません。

ですが、パソコンやトラックは固定資産として会計処理していませんか?

そのような場合、面倒でも作成しておいた方が無難かと思います。

労災・雇用保険加入台帳

台帳というほど大げさなものは必要ないかもしれません。

それぞれ加入時の控えなどを綴っておけば大丈夫かと思います。

健康保険・厚生年金加入台帳

これも上記同様にお考えください。

それぞれ加入時の控えなどを綴っておけば大丈夫かと思います。

任意保険加入一覧表

これまた、加入時の控えを綴ったもので大丈夫かと思います。

賃金台帳

従業員一人一人に支払った賃金(給与)の台帳を備えておく必要があります。

実はコレ、運送業に限らずキチンとしたものを記帳しておかないと法令違反となります。

現金出納帳

現金取引の収入と支出の金額とその内容を記録するものです。

税理士任せですかね?

経費明細簿

コレに関しては、領収書だけ取っておいて税理士任せな場合が多いかもしれませんね。

各種契約書

重要度はあまり高くないかもしれませんが、車や営業所を賃借している場合の契約書を指します。

トラックがリースなら”リース契約書”、営業所や車庫が賃貸なら”賃貸借契約書”が当然必要ですよね。

事業報告・事業実績報告書

貨物利用運送事業報告規則という長い漢字ですが、運送業に関する報告を定めたものがあります。

・毎事業年度の経過後100日以内に、当該事業年度に係る事業報告書を。

・毎年4月1日から3月31日までの期間に係るものを7月10日までに管轄の運輸支局へ事業実績報告書を。

それぞれ提出する必要があります。

あなたの会社は毎年提出されているかとは思いますが、万が一されていない場合は今年度から取り掛かりましょう。

 

その他

乗務実績一覧表

運転手の出退勤、運転時間、作業時間、休憩時間などを毎日記入する帳票です。

勤務割当表

名前のままなのですが、出退勤予定とその実績を一覧にしたものです。

適性診断受診結果表

一般診断を受診した従業員の受診結果を綴っておけば大丈夫でしょう。

運送約款

最近新しいものに変わりましたが、最新版を営業所に掲示しておく必要があります。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

正直、あなたはウンザリしたことと思います。

 

ですが、上記で説明した帳票類は巡回指導時のチェック項目となっております。

全部が全部を確認はされないこともあるでしょう。

しかし、「整備しておくべき」と提唱しているものなので無視するのもどうかと思います。

 

たしかに全てキッチリと整備している会社も多くはないと思います。

いきなり全部をこなそうとすると、通常業務に支障をきたすかもしれません。

少しずつでいいので、あなたの会社に一つでも多くの帳票が揃うのを願っております。

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