ひょっとするとあなたは貨物利用運送を始めようと思っているのではないでしょうか?
はたまた、既に利用運送を始めているかもしれません。
どちらにしても、利用運送の登録が必要かと思います。
では、あなたは本当に貨物利用運送の登録は必要なのでしょうか?
もしかしたら登録が不要で営業できないでしょうか?
ここでは、貨物利用運送の登録が必要なケースと不要なケースを分かりやすく丁寧に説明していきます。
先ずは一読してください。
あなたにとって必要な知識が得られることをお約束します。
こちらの記事を読むと理解が深まるかと思います。
それでは確認していきましょう。
Contents
罰則規定
最初から申し上げにくにのですが、貨物利用運送事業法という法律があります。
この法律において、”貨物利用運送を始めようとするときは国土交通大臣の行う登録を受けなければならない”と定められています。
この登録を受けないで貨物利用運送を始めた場合、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するとも定めています。
あなたはこのような事態を絶対に避ける必要があります。
登録が不要なケース
どのような場合に貨物利用運送事業の登録をせずにすむのでしょう?
おさらいとして、利用運送の概念を確認しましょう。
このようになっていました。
では、どのポジションにいて誰に依頼するケースは不要となるのでしょう。
実運送事業者
貨物利用運送における実運送事業者は4業種ありましたよね。
- 船舶運航事業者
- 航空運送事業者
- 鉄道運送事業者
- 貨物自動車運送事業者
あなたが利用運送事業者だとして、実運送事業者として上記4業種以外に依頼する場合は利用運送の登録は不要となります。
たとえば実運送事業者が
- 軽自動車
- ロープウェイ
- 港湾運送を行う事業
のような場合を指します。
無償
貨物利用運送の定義を確認しましょう。
荷主の依頼を受けて有償で他社のトラックを利用して運送すること
となっていました。
ちょっと想像しにくいのですが、荷主の依頼を受けても無償で運送すれば利用運送の登録は不要となります。
荷主
運送業界で厄介な言葉の一つでもある荷主である場合は利用運送の登録は不要です。
ここでいう荷主とは自社貨物を実運送事業者に運送させるといった自らの需要に応じる行為を指します。
つまり荷物の出荷元と考えてもらったら分かりやすいかと思います。
登録が必要なケース
では、どのようなケースだと登録が必要になってくるのでしょう。
利用の利用
よくあるケースですが
荷物のやりとりが多いのが特徴と言っても過言ではない運送業界。
この場合、B社から見たA社も通常は荷主と呼びますよね。
一言で荷主と呼んでも分かりにくい業界でもあります。
利用の利用と呼ばれるこの場合、A社もB社も利用運送登録が必要になってきます。
一般貨物自動車運送事業者
ここでは実運送事業者の役割として説明している一般貨物自動車運送事業者(以下トラック事業者)。
一般貨物自動車運送事業の許可を取得する際に利用運送も一緒に取得している場合が殆どかと思います。
トラック事業者が実運送事業者(トラック事業者)を利用する場合は、登録は必要ありません。
その場合、事業計画の変更認可申請を行う必要があります。
トラック事業者が利用運送専業者(トラック事業者でない利用運送事業者)を利用する場合は、貨物利用運送事業法に基づく第一種貨物利用運送事業の登録が必要となります。
まとめ
ここではいくつかの登録が不要のケースを見てきました。
おそらく、ここを見ているあなたは登録が必要なケースだったかと思います。
というのも、利用運送で独立開業をしようかとまで検討しているということは、あなたは既に現役バリバリの配車マンかと思われるからです。
運送業界は不思議な業種で、荷物を依頼するのは会社にではなく人(配車マン)にという意識があります。
あなたが真面目に真剣に配車に取り組んでいたなら、会社が変わっても顧客が付いてきてくれます。
大丈夫です、あなたなら独立しても食べていくことはできるはずです。